共同研究・競争的資金等の研究課題 - 岩崎 悟

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  1. 空間縮約理論に基づくサロゲートモデルの解析,戦略的創造研究推進事業,2023年10月 ~ 2025年03月,科学技術振興機構

    本研究では偏微分方程式に対する空間縮約理論を利用して、解釈性が高く理論解析もしやすいサロゲートモデルを構築することを目指します。研究目的を達成するために、(a)複雑空間領域上の偏微分方程式に対する空間縮約理論の数学的研究、(b)提案するサロゲートモデルの数値的な学習実験、(c)提案するサロゲートモデルの汎化誤差の理論的な解析、の3つの計画に基づいた研究を行います。

  2. 最不安定解から見るポテンシャル風景と時定数問題,その他,挑戦的研究(萌芽),2023年06月 ~ 2025年03月,日本学術振興会

  3. グラフ学習の機能的結合性の解析に対する応用可能性の検証,その他,学内競争的資金,2023年06月 ~ 2024年03月,大阪大学大学院情報科学研究科

  4. 深層展開によるモデルベース制御系設計:汎用性・有効性・使用性への挑戦,その他,学内競争的資金,2021年05月 ~ 2022年03月,大阪大学大学院情報科学研究科

  5. 誘引忌避走化性方程式における時空間パターン解の挙動の支配方程式の解明および解析,若手研究,2021年04月 ~ 2026年03月,日本学術振興会

    誘引忌避走化性方程式とは,細胞性粘菌と誘引物質と忌避物質の三つの濃度分布の時間変化を記述するモデル方程式である.既存研究により,定数定常解近傍での時空間パターン解の存在が示されているが,大振幅の時空間パターン解の形成メカニズムは詳しく分かっていない.本研究課題では,誘引忌避走化性方程式における時空間パターン解の形成メカニズムを(1)パルス解同士の相互作用,(2)パルス解の中心座標の振る舞いを決定する低次元ダイナミクスの解明,(3)方程式と空間領域の対称性に着目した同変分岐理論の応用,により解明することを目指している.
    誘引忌避走化性方程式の解には適当な保存量が存在し,パターン形成においてその保存量が重要な役割を持つことは明らかとなっている.よって,数値計算における近似計算でもその保存量を変化させない数値スキームを用いる必要があるが,この問題はKeller-Segel方程式に対する構造保存型の風上差分スキームを誘引忌避走化性方程式に拡張することで既に克服した.現段階ではその計算スキームを用いて,パラメータを変えることによりどのような特徴的な解が得られるかということを調査中である.現時点では空間一次元領域上の問題に焦点を絞り数値計算を行い,脈動パルス解や2つのパルス解同士の反発周期解,3つのパルスが反発しながら全体としてドリフトする解に加え,さらにそれよりも複雑な周期解が数値的に得られている.

  6. グラフ上の偏微分方程式モデルの逆問題の理論と実験,その他,学内競争的資金,2020年11月 ~ 2021年09月,大阪大学大学院情報科学研究科

    本研究課題では,グラフ上の状態変数のダイナミクスを記述する方法の一つであるグラフ上の偏微分方程式による数理モデルを対象とする.グラフ上の問題において,情報が欠落した状態変数の観測時系列データが得られたときに,その背後にあるグラフ上の偏微分方程式モデルを推定する逆問題を考え,その問題に対するシミュレーションベースの理論研究と実証実験を行うことが本研究課題の目的である.

  7. グラフ上の準線形放物型偏微分方程式の解析的研究,研究活動スタート支援,2019年08月 ~ 2021年03月,日本学術振興会

    (1)具体的な準線形放物型偏微分方程式としてグラフ上のKeller-Segel方程式に対する時間大域解を構成することに成功し,その解が定常解に収束することも解析的に証明した.(2)グラフ上の半線形放物型偏微分方程式であるAllen-Cahn方程式の全域解のブロッキング現象に関する解析的な研究を行った.(3)グラフ上の方程式における逆問題にも着目して,制御工学における可観測性の観点から,グラフ上の熱拡散方程式システムにおける初期状態推定が可能となるための必要十分条件を明らかにした.

  8. 分子通信に現れる走化性現象に基づく自己組織的ターゲット検出モデルの数理的研究,特別研究員奨励費,2018年04月 ~ 2020年03月,日本学術振興会

    本研究課題では,人体に投与したナノマシンが自己創発的に悪性腫瘍などのターゲットとなる領域に集まり薬剤を投与するシステムに現れる非線形反応拡散方程式の形の数理モデルに対して,人体の血管を想定したネットワーク上へのモデルに拡張して数値的・解析的な研究を行うことを目的としていた.
    上記の目的のために,具体的にはフラックスの概念を用いた質量保存の法則に基づく議論により,人体の血管を想定したネットワーク上へのモデルの拡張を行った.このネットワーク上のモデルは,ネットワークの辺の数や長さ,辺の繋がり方に特別な制約のない形でモデル化を行っているので,複雑な空間領域の形状も表現できる可能性をもっている.さらに,このネットワーク上のモデルの解の挙動を数値的に調べることにより,ある程度の強さの血流の中でも,ナノマシンがターゲットを検出する能力があることを確かめることができた.
    上記で提案したネットワーク上のモデル方程式は,数学的にはネットワーク上の移流反応拡散方程式として分類される方程式となっている.この方程式は,道路網上の交通量,梁にかかる力,送電網での電力,電気回路,血管内部の血流密度,グラフェン内の自由電子,などを解析するために活用されており,応用としても重要な問題である.そこで,ネットワーク上の移流反応拡散方程式を抽象発展方程式と呼ばれる数学的な枠組みで扱うために重要となる「ネットワーク上の拡散作用素の分数べきの定義域の特徴づけ」の研究も行った.

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